直径および樹高の頻度分布モデルとしての対数正規分布
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概要
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直径および樹高の頻度分布モデルとして,2つの対数正規分布を誘導した。一斉林の分布モデルとして,対数正規分布f(W)[numerical formula]を誘導した。ただし,Wは直径または樹高,μ,σよ定数である。また,複層林の直径分布および樹高分布は各齢階ごとのそれぞれの分布が結合したものと仮定して,複層林の分布モデルとして混合対数正規分布g(W)[numerical formula]を誘導した。本論では,二段林モデルとして,2つの対数正規分布が合成した混合対数正規分布g(W)[numerical formula]を取り上げた。ただし,Wは直径または樹高で,その他は定数である。g(W)のこれら6つの母数の推定方法についても概説した。対数正規分布モデルを,直径分布については24の観測分布に,樹高分布については22の観測分布にあてはめた。また,混合対数正規分布モデルをアテ(Thujopsis dolabrata SIEB. et ZUCC var.hondai MAKINO)択伐林の直径,樹高各4観測分布にあてはめた。あてはめ結果についてX^2分布による適合度検定を行った。その結果,一斉林では,直径分布24中2つ,樹高分布22中4つを除きその他はすべて適合すると認められた。また,複層林については樹高分布の1つの場合を除きすべて適合すると認められた。両モデルの適合性は十分で,直径および樹高の頻度分布モデルとして有用である。
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