断乳時期・栄養形態による断乳の意志決定要因の違い
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概要
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【目的】母乳哺育終了のケアを確立するため,断乳の意志決定要因を明らかにし,断乳時期および栄養形態の違いによる特徴をとらえる。【方法】第1子において断乳を行った母親258名を対象に無記名自記式質問紙調査を行い,有効回答が得られた113名を分析対象とした。調査内容は,基本属性,断乳時期,栄養形態,断乳の意志決定要因とした。【結果・考察】断乳時の子どもの平均月齢は14.1±7.9ヵ月であった。断乳の意志決定要因は,「子どもの月齢」(n=77),「離乳の進行状況」(n=59),「母乳の分泌状況」(n=41)の順で回答が多かった。要因ごとに断乳時期を検討した結果,「母乳の分泌状況」など,母親の身体的理由により断乳した人は断乳月齢が有意に低く,「子の月齢」など,子どもに関する要因を理由に断乳した人は,断乳月齢が有意に高かった。栄養形態別にみた断乳時期では,母乳栄養群(平均15.2ヵ月)より混合栄養群(平均11.5ヵ月)のほうが,断乳月齢が有意に低かった。母乳哺育を長期に継続するためには,母乳分泌支援のための継続的なケアや,母乳栄養率を上昇させるケアの必要性が示唆された。
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