思春期に発症した卵管捻転の1例
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概要
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症例は13歳の女児.下腹部痛を主訴に当院救急部を受診した.腹部レントゲン検査の結果,便秘症の診断にて加療されていたが,下腹部痛が持続するため3病日にMRI検査を施行した.MRIにて骨盤内に嚢胞性病変を認め,重複腸管,卵管水腫捻転,メッケル憩室捻転などが疑われ当科紹介となった.腹腔鏡下緊急手術の結果,骨盤内に360度捻転し,暗褐色に腫大した左卵管を認めた.両側卵巣,右卵管には異常を認めなかった.左卵管水腫が原因の卵管捻転と診断し,腹腔鏡下に捻転解除および水腫を含めた左卵管切除術を行った.小児の卵管捻転は稀な疾患であるが,今回,診断および治療に腹腔鏡が非常に有用であった卵管捻転の1例を経験したので文献的考察を加えて報告する.
- 2012-04-20
著者
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江角 元史郎
九州大学小児外科
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生野 猛
佐賀県立病院好生館外科
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福田 篤久
佐賀県立病院好生館小児外科
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江角 元史郎
佐賀県立病院好生館小児外科
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福田 篤久
佐賀県立病院好生館外科
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高橋 由紀子
佐賀県立病院外科
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竜田 恭介
佐賀県立病院外科
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荒木 保博
佐賀県立病院好生館産婦人科
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安永 牧生
佐賀県立病院好生館
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高橋 由紀子
長岡技術科学大学
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安永 牧生
佐賀県立病院好生館産婦人科
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熊本 崇
佐賀県立病院好生館小児科
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福田 篤久
佐賀県立病院好生館外科,小児外科
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高橋 由紀子
福岡市立こども病院外科
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