出生後に集中治療室へ緊急搬送された先天性疾患をもつ子どもの家族の体験

概要

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先天性疾患の子どもが手術治療のため集中治療室へ緊急搬送された家族(夫婦サブシステム)の体験を明らかにするため、9組の夫婦または母親に半構成面接を行い、質的に分析した。家族は、《子どもの病気と新生児期に思いがけず手術を受けるという事実を同時に知る衝撃》、《父親から母親への意図的な働きかけや前向きな思考による衝撃の緩和》、《産後の非日常の中で、病気の子どもと引き離される辛さに向き合う》、《入院している子どもときょうだいの両方が受けている苦しみを感じる》、《家族の価値を大切にしながら辛さを乗り越える方法を見つける》、《子どもの日常生活を守っていく不安を抱えながら家族の新たなステージに向かう》体験をしていた。これらから、[子どもの病気と新生児期に思いがけず手術を受けることを告知されたショックを家族で和らげる]、[子どもの入院に伴う辛さを乗り越える方法を見つけて新たなステージに向かう]という2つのテーマが見出された。看護者は家族がどのように負担に対処しているかを家族の視点で理解した上で、家族の力を支えていく必要性が示唆された。
2012-03-20