冷温帯林の落葉広葉樹73樹種の葉における内生菌類群集
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概要
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冷温帯林に見出される落葉広葉樹73樹種を対象に、生葉における内生菌の出現パターンを調べた。2008年8月に採取した合計730枚の生葉から合計15属の菌類が分離された。最も高頻度で出現した菌類属はColletotrichumであり、Geniculosporium, Xylaria, Phomopsis,Nigrosporaの順に頻度が高かった。73樹種は生葉における内生菌群集の属組成に基づいて、Colletotrichumの優占的な出現と、クロサイワイタケ科3属やその他の菌類11属の低頻度での出現により特徴づけられる樹種、クロサイワイタケ科3属と(あるいは)その他の菌類11属の優占的な出現と、Colletotrichumの低頻度での出現あるいは不在により特徴づけられる樹種、およびそれらの中間的な菌類属組成を持つ樹種に区別された。菌類の相対頻度と、樹木の分類群(亜綱)・系統群とのあいだに関連性は認められなかった。
- 2012-02-14
著者
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