村山龍平記念館についての一考察
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
朝日新聞を創刊し、日本を代表する新聞社に育て上げた村山龍平(1850〜1933)は、阪神間(神戸市東灘区御影町)にある香雪美術館の美術作品のコレクターとして知る人ぞ知る人物である。一方、村山龍平の生まれた伊勢国田丸(現在の三重県度会郡玉城町田丸)には、村山龍平の功績を顕彰した村山龍平記念館が建っている。村山龍平とはどの様なことを成し、なぜ現代にもその影響を与えている人物なのか。村山龍平は幕末に生をうけ、田丸藩の士族として活躍、明治維新後、大阪に移り住み、明治・大正・昭和のわが国の激動期を逞しく生き抜き、世界の朝日(新聞)を創り上げ、文化に多大の功績を残した人物である。まさに、新聞界の英傑の名に相応しい。この小論では、村山龍平の人となりと当時の社会の動き、村山龍平記念館の活動と建築について考察しようと思う。さらに、香雪美術館の所有する旧村山家住宅(国重要文化財)を併せて紹介しようと思う。小論により、近代日本の黎明期を生き抜き、実業界のみならず文化・美術の方面にもその才能の華を咲かせた村山龍平の成そうとした志のもつ今日的な意義を考察したい。
著者
関連論文
- 芦屋市谷崎潤一郎記念館についての一考察
- 聖徳記念絵画館についての一考察
- ウィリアム・メレル・ヴォーリズについての一考察 : 関西学院大学の場合
- 片山東熊とその時代
- 李庚の絵画--中国の現代作家紹介
- 李庚の絵画 : 中国の現代作家紹介
- 陳允陸の世界 : 中国の現代作家紹介 (創刊記念合併号)
- 村山龍平記念館についての一考察
- 逸翁美術館についての一考察