光誘起相転移の超高速ダイナミクス(サブゼミ,第56回物性若手夏の学校(2011年度) 研究と人生の指針-Beyond the CoMPaSS of your field.-,講義ノート)
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概要
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物質の色や電気伝導性、磁性などの性質を光で自由自在に操ることは、光科学の重要な目標の一つである。この10年ほどの間に、遷移金属酸化物や低次元有機伝導体などのいわゆる強相関電子系物質において、フェムト秒レーザー励起による、絶縁体-金属転移や磁気転移などが数多く報告されている。これらの光誘起電子転移は、電子(スピン)物性、光物性の超高速なスイッチングの動作原理として、あるいは、新規な非平衡物質相の探索のツールとして研究が進められている。本サブゼミでは、低次元有機電荷移動錯体を中心に、遷移金属錯体、酸化物における光誘起相転移(絶縁体-金属転移、スピン転移、中性-イオン性転移)の超高速ダイナミクスを概説する。また、最近の展開として、光の電場振動の2-3周期に匹敵する極超短パルスや、テラヘルツ光を用いた先端分光によって光誘起相転移の何がわかるのかについても議論したい。
- 2012-02-05
著者
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