音大ドイツ語上級授業におけるCLIL的試み
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿は、最近の上智大学の英語教育プログラムに基づく「アカデミック・イングリッシュ」において採用された外国語教育原理であるCLIL(内容言語総合型学習)の考え方を参考に、国立音楽大学のドイツ語上級科目ですでに実施している授業内容をとらえなおした報告である。昨年度からドイツ語上級授業で取り入れている「楽曲紹介DVDプロジェクト Musikalische Briefe」では、学生たちが日本の楽曲をドイツ語で紹介し、さらに自分たちで演奏した映像を用いてDVDを制作し、ドイツ語圏からのリアクションを受け取るところまでで完結する。このプロジェクトは内容学習(たとえば音楽に関する内容)を目標言語(ドイツ語)学習の枠内で行っている点、さらに言語習得において有用とされるプロセスをまんべんなく踏まえている点で、特にCLIL的と考えられることがわかった。