ハーマンにおける翻訳
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概要
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本報告は,2010年5月28日に行われた日本ゲーテ協会のシンポジウム「ゲーテ時代の翻訳思想 - 理論・実践・受容 -」における発表の要旨である。18世紀以降のヨーロッパにおける翻訳思想の系譜において,このシンポジウムで他の発表者たちによって取り上げられたヘルダー,シュライアーマハー,シラー,メショニックらの源流としてハーマンの「形而上学的」翻訳思想の射程を提示することを試みた。ハーマンの代表的著作,いわゆる『美学提要』を中心に,ハーマンにおける広義の翻訳概念について論じている。その根底には,ケノーシス(神が人間となり,自らを低くすること)への信仰に基づくハーマン独自のコミュニケーションモデルが存在する。
- 国立音楽大学の論文