大学生の友人関係のありかたとアイデンティティの発達
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
統合的文献検討により友人関係のとり方とアイデンティティ確立の関係性について考察した。アイデンティティの確立がみられる青年は、他者への基本的信頼や関係調整能力が高く、友人に自己を表現するという共通点がみられるが、友人と密着している青年と、友人と関わることが少ない青年に分かれた。アイデンティティが確立できていない青年は、他者への基本的信頼感が低いことが共通で、他者からの評価懸念は低く友人との関わりが希薄である青年と、他者からの評価懸念や賞賛欲求が強く、表面的な形だけの友人関係を求めている青年に分かれた。自我の確立には自己の内面を表現することが重要であり、友人との関係の持ち方が表面的な青年は、本音で深く交流できる青年と比較すると、自己斉一性・連続性をもった主観的な自分と社会から見た自分との同一化の感覚が未熟である。この感覚は、表現することで自己を形づくり、友人の視線で自分を確かめながら確立されていく。
- 2012-03-31
著者
関連論文
- 精神障がい者が継続して地域で生活できるための支援活動の現状と課題
- 被虐待が疑われる患児に対する看護師による関連機関への通告行動に関する実態調査--小児科に勤務する看護師に焦点をあてて
- 大学生の友人関係のありかたとアイデンティティの発達
- 非接触文化である日本の看護臨床場面においてタッチングが有効に働く要因:統合的文献研究
- Mental Health-Related Self-Care Agency Scale (MH-SCA) 日本語版の開発