医療機関におけるソーシャルワーク実習教育に関する一考察 : 実習指導者へのインタビューを通して
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概要
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実習指導者へのインタビューを通して, 実習指導者の立場からの実習指導や実習教育に対する課題を整理した結果, 医療機関におけるソーシャルワーク実習では, 実習生の受け入れや実際の実習指導の場において様々な困難を抱えており, それらは実習生自身に起因するものと実習指導者自身によるものとに大別できた. 一方, 実習指導者が実習生へ伝達したいこととして, 「病院に医療ソーシャルワーカーがいる意味」 があった. これは, 実習指導者の日常業務から引きつけられる中身であり, これを伝えるという行為を通して, 実習指導者が自らの業務を振り返ることにつながっていた. そして, 医療ソーシャルワーカーの存在意義を伝えることは, 自らの業務分析へとつながっており, 結果的に実習指導がソーシャルワーカーとしての専門性を明確化していくことへもつながっていた. 以上のことから, 実習指導をおこなうことは, 実習生の成長と後継者の育成に寄与するということだけでなく, 実習指導者にとっても有益で意義深いことであると考えられた.
- 2012-03-31
著者
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