ガンマ帯域活動を対象としたADHD研究の新展開
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概要
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注意欠陥・多動性障害(attention-deficit/hyperactivity disorder: ADHD)は衝動性、注意散漫、多動を主要な特徴とする発達障害である。その生物学的メカニズムの解明が進むにつれて、様々なニューロイメージング技法を利用して、ADHD 固有の生物学的マーカーを探索しようとする研究が始まっている。従来の脳波(electroencephalogram: EEG)を用いた研究においては、これまでは対象とされていなかった周波数帯域(1.5Hz 以下や30Hz 以上)に焦点をあてた新しい手法によるアプローチが登場し、ADHD の認知機能に関する研究が進められるようになってきた。本論文では特に、高次認知機能を反映するとされるガンマ帯域活動(Gamma-band activity[GBA]:30-80Hz)を取り上げ、これまでの先行研究をADHD 研究中心に概観するとともに、今後のADHD の生物学的マーカーとしての発展可能性を検討する。
- 2012-02-15
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