映画の中の日本橋(三)『大番』シリーズ(1957-8)の中の反近代
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概要
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獅子文六の大ヒット小説『大番』を原作とする『大番』シリーズ(1957-8)は、日本橋兜町の株の相場師赤羽丑之助の人生の浮沈を描いたものだが、現在では、第二次世界大戦後の日本の経済成長と軌を一にする成功物語として見られている。しかし、そこに描かれている主人公の姿は、決して近代的な進歩思想を裏打ちするものではなく、むしろ反近代的ですらある。しかし、実は、この映画をヒットさせた要因の大半は、その反近代的な志向にあるのではないか。
- 2010-03-31
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