1920年代日本におけるドルトン・プランの批判的摂取 : 赤井米吉の宗教的教育思想に着目して
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概要
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本研究は、赤井米吉によるドルトン・プランの批判的摂取の実態を、彼自身の教育思想との関連において検討した。その結果、赤井は「神秘主義」を原理とする宗教的教育思想の持ち主であったことが明らかとなった。また、赤井は彼自身の宗教的教育思想に照らしてドルトン・プランに不満を感じたために同教育法の批判的摂取へと向かったことを究明した。以上の知見から、1920年代日本におけるドルトン・プラン受容の実態を、同時代の宗教的思潮との関連において再検討することは、大正新教育において「宗教」が果たした機能を明らかにするとともに、「国家」対「民主主義教育」という二項対立的な図式によって把握されてきた大正新教育史像を相対化することにも資すると考えられる。
- 2011-09-30
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