精神科通所者の生活機能についての検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
最近の臨床専門家の間では、精神障害者のリハビリテーションの目的を「サービスを受けながら社会で生活すること」として考えられつつある。精神科デイケアは、精神障害者が社会で生活するためのサポートを行っている。そこで、精神科デイケア通所者の生活機能の実態を明らかにする。病院付設型大規模デイケアに1ヶ月に1回以上通所する通所者116名を分析対象にした。スタッフが「精神障害者生活機能評価尺度」を使用し、通所者の生活機能を2回評価した。調査期間は2006年9月から2007年2月である。第2回目の調査は第1回目の調査から3ヵ月後である。第1回目と第2回目の生活機能点について、対応のあるt検定を行った。その後、生活機能の下位尺度である活動点、参加点について、対応のあるt検定を行った。デイケア通所者は、平均年齢は48.4±13.1歳、平均通所期間は60.1±48.8ヶ月であった。病名は98名(84.5%)が統合失調症であった。通所者の生活機能点は、第1回目が89.5±20.5点、第2回目が90.4±21.6点であった。活動点は第1回目が44.5±8.0点、第2回目が44.1±8.3点であった。参加点は、第1回目が45.0±14.7点、第2回目が46.3±15.2点であり、第2回目の参加点が第1回目の参加点よりも高かった。
- 日本保健福祉学会の論文
- 2009-02-25
著者
関連論文
- 「精神障害者生活機能評価尺度(活動面)」の開発についての研究
- 精神科デイケア通所者の体力と諸要因の関係についての一考察
- 精神科通所者の生活機能についての検討
- 「精神障害者生活機能評価尺度(参加面)」の開発研究