「精神障害者生活機能評価尺度(参加面)」の開発研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
精神障害者の自立支援が促進される中、2001年に発表された国際生活機能分類International Classification of Functioning Disability and Health (ICF)は、「社会で生活すること」を生活機能という側面からとらえられることを提言した。そこで、ICFを参考にし、他者評価の精神障害者生活機能評価尺度を作成した。これは、精神障害者の生活機能を把握するものであり、活動面と参加面から構成される。本研究の目的は、精神障害者生活機能評価尺度(参加面)の信頼性と妥当性を検討することであった。精神科デイケアスタッフ14名が精神科デイケア通所者143名の生活機能を評価した。その結果、尺度の信頼性は、テスト-再テスト法ではPearsonの相関係数はr=0.80 (p<0.01)、折半法ではPearsonの相関係数r=0.86〜0.92 (p<0.01)と高い値であった。各因子のクロンバックの信頼係数は0.86〜0.91 (p<0.01)であり、内的整合性が高かった。尺度の妥当性は、因子分析を行い4つの因子を抽出し、因子分析の累積寄与率が70.5%と高かった。他者評価と自己評価の相関係数はr=0.40であった。以上のことから、尺度の信頼性と妥当性が示された。
- 日本保健福祉学会の論文
- 2007-09-30
著者
関連論文
- 「精神障害者生活機能評価尺度(活動面)」の開発についての研究
- 精神科デイケア通所者の体力と諸要因の関係についての一考察
- 精神科通所者の生活機能についての検討
- 「精神障害者生活機能評価尺度(参加面)」の開発研究