機能性副腎腫瘍を合併した原発性肺癌の2症例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
術前に副腎腫瘍を指摘された肺癌の2例を経験した。症例1は58歳女性。胸部CTで左肺S6に24mmの結節と右副腎に30mmの腫瘤を認めた。肺腫瘍は気管支鏡生検で非小細胞肺癌と診断した。副腎腫瘍はPET-CTで副腎転移が疑われ、血中カテコーラミン値から褐色細胞腫の可能性も考えた。右副腎切除を先行し、病理学的に褐色細胞腫と診断した。二期的に左下葉切除術を行い、低分化腺癌、病期はpT1bN0M0 stage IAであった。症例2は74歳男性。高血圧と低カリウム血症精査中に左副腎結節を指摘され、原発性アルドステロン症と診断した。副腎腫瘍に対する外科的切除を検討中に、胸部CTで肺癌と考えられる腫瘤を認めた。左副腎切除術を先行し、二期的に右上葉切除術を行った。病理学的に大細胞癌、病期pT2aN0M0 stage IBと診断した。機能性副腎腫瘍を切除することで、安全に肺癌の切除術を行うことができた。
- 2011-12-25
著者
関連論文
- 多発性内分泌腺腫症1型に合併した肺非定型カルチノイドの一切除例
- 14.興味ある経過をたどった多発性内分泌腫瘍症1型合併肺カルチノイドの1例(第48回日本肺癌学会九州支部会,九州支部,支部活動)
- P13-5 気管支鏡で摘出困難であったエビ足による肺内異物の1摘出例(気道異物,ポスター13,第33回日本呼吸器内視鏡学会学術集会)
- 閉鎖孔ヘルニア12症例の検討
- 機能性副腎腫瘍を合併した原発性肺癌の2症例
- 開胸下に摘出した気管支異物(エビ足分節)の治療経験
- 開胸下に摘出した気管支異物(エビ足分節)の治療経験