老人保健施設における高齢者看護学実習の課題
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概要
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本研究は、老人保健施設における高齢者看護学実習の課題を把握するために、二つの老人保健施設職員を対象に、施設職員と学生との関わりの状況に関する質問紙調査を行った。その結果、学生と関わった職種は、介護職、看護職、理学療法士・作業療法士の順に多かった。また、施設職員が学生と関わった場面では、「食事介助」、「入浴介助」、「トイレ介助」が多いことが明らかになった。施設職員と学生の関わりの場面が明らかとなり、学生は看護職以外の施設職員との関わりから介護職などの役割を理解でき、看護職のあり方を具体的に考える機会となっていることがわかった。このことから実習目標に掲げている「多職種との連携の中で、高齢者看護の役割とは何かを考えることができる」という内容に則した実習ができていることが確認できた。一方、看護職に関わらず、全ての施設職員が学生の理解度に応じた指導や業務への影響について何らかの負担を感じていることが示唆された。今後さらに、施設職員と実習内容の調整を強化するとともに、現場の多職種の看護教育への参画を促進していくことが課題である。
- 東邦大学の論文
著者
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横井 郁子
東邦大学医学部
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安武 綾
東邦大学医学部看護学科
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安武 綾
東邦大学 医学部看護学科高齢者看護学研究室
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辻 容子
東邦大学医学部看護学科高齢者看護学
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角田 ますみ
東邦大学医学部看護学科高齢者看護学
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