機関連携のアセスメント : 自ら虐待行為を訴えてくる母親への援助
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概要
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1990年以降、子育て期の母親の多くが、その時には子どもの虐待へリフレインする傾向があることがわかってきた。さらに顕在的に問題がない家庭の多くが危機的な状況にあることも明らかになった。子育て期における子供の虐待へリフレインする傾向のある母親やその家族へのサポート体制は現在も余りなく、また、実際進行している子供の虐待に対するフォーマルなサポートさえも少ない。そしてサポートされながらも、実際には長期的・継続的なケアが受けられていない。これらのことより、この増加し続ける可能性の高い子どもの虐待に対し、母親やその家族に対して、早期に発見し援助することがさらなる子どもの虐待を予防することになると考える。従って母親のニーズや問題を判断し、いかに適切な資源を送致して、危機を回避するかが重要となる。このことより、意思決定を最適なものにするために、アセスメント指標が必要となる。いかに有効なアセスメントが成し得たかにより援助者にとって、より望ましい援助となったかにつながる。本研究は電話相談にみるアセスメント指標作成プロセスおよびその段階での機能を有効に果たしたかを評価したものであり、予防支援を考察する場合の基礎的研究といえる。
- 藍野大学の論文