在宅精神障害者ボランティア活動の評価 : 参加することで得られる効果とその環境条件
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概要
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本研究は在宅精神障害者ボランティア活動が参加者自身にもたらす作用をグループインタビューにより質的に分析し、ボランティア活動に参加することで得られる効果とその環境条件を明らかにすることで、今後の地域精神保健福祉活動の基礎資料とすることを目的とした。対象は知的障害者に対する交流および昼食づくりボランティア活動に参加する在宅精神障害者のうち本研究の趣旨に同意をした6名である。ボランティア活動に参加することで得られる効果として、【地域生活の継続のための能力を獲得する】【日中の活動の場が広がる】【地域における一生活者であることを実感できる】【充実感や満足感が得られる】という内容が明らかとなった。また環境条件として【セルフヘルプグループの存在】【役割期待が地域にあること】【居心地のよい場所であること】【参加意欲を引き出す専門職の関わり】という内容が認められた。主体的な社会参加が生活機能の維持に資するものになることが期待できうると考えられ、今後の精神障害者保健福祉施策の方向性を考えていく上で興味深いものであるといえよう。
- 2011-07-01
著者
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佐々木 裕子
(元)新潟県川口町役場町民福祉課
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駒形 三和子
北里大学保健衛生専門学院保健看護科
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井上 智代
新潟県立看護大学
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山田 寿代
新潟県小千谷市健康センター
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佐藤 美恵子
北里大学保健衛生専門学院保健看護科
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原沢 由美子
北里大学保健衛生専門学院保健看護科
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梅本 智夫
北里大学保健衛生専門学院保健看護科
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