825 ヒトの筋骨格系システムの連動動作に対するマルチボデイダイナミック解析(OS11.計算ソリッドバイオメカニクス(1),オーガナイズドセッション)

概要

論文の詳細を見る
本論文は,人体におけるアンバランスや歪みを矯正する自然療法(SBRT: Somatic Balance Restoration Therapy)を機械工学的に解明するために,マルチボディダイナミクス手法を適用し,これに伴って発生する大規模な多変数非線形方程式の解法を考察する.人体の筋肉骨格系は約200以上の骨と360以上の筋肉で構成され形態の保持と運動系を構築する複雑システムである.この人体を15剛体でモデル化し,各関節における筋肉の作用を非線形の歪み・応力の関係式を適用し,各ボディにはこれらのヒンジ力,重力,および床からの反力が作用するとして定式化する.SBRTは,準静的な運動であることに着目して,加速度レベルの慣性力は無視することが出来ると仮定して.各ボディに対する静的平衡方程式を人体全体にわたり統合化する.必要な座標変換を適用して各物体固定の座標系に統一し,全システムを行列形式に変換して統合的に解析する.床反力が運動動作により変化する不等式拘束であるため,解の存在条件を吟味し非線形最適化手法の適用を提案する.
2008-11-01