水中運動授業の一実践 : 「プールでの運動に対する考え方」と「運動実践へのステージ」の変容を目指して
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概要
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本研究は,大学体育の授業で水中運動を紹介,実施することによって,プールでの運動が,健康のための運動の選択肢の一つとなる可能性を高めることができるかどうかを探ることを目的とした.また,授業の中で,現代の健康問題と運動・スポーツの重要性についての講義も行い,授業を通じて学んだことが日常生活へ一般化できるかどうかについても検討した.受講直後のアンケート調査から,プールでの運動に対しての考え方が肯定的な方向へ変化したことが示唆され,生涯にわたって健康のための運動に,水中運動がその選択肢として入る可能性が高まったのではないかと考えられた.また,運動・スポーツや健康に関する意識の変化が本授業によってもたらされたことが示唆され,受講前と比較して運動実践へのステージの有意な上昇傾向が認められた.受講1年後の追跡調査から,将来的に健康の維持・増進のための運動として水中運動を選択する可能性は,授業による体験によって高まり,維持されているものと考えられた.しかし,授業を通じて学んだことが日常生活へ一般化できたかどうかについては,運動実践へのステージが受講前と有意な差が認められない状態となったことなどから,授業によって肯定的な方向に向いた意識に実行を伴うようにするための何らかの支援が必要であることが示唆された.
- 2007-03-15
著者
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