共感性と感情 : Jungのタイプ論による検討
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概要
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本論文の目的は、共感性を共有経験と共有不全経験から位置付けたうえで、Jungのタイプ論における感情との関連を検討することにある。350名の大学生及び大学院生男女(平均年齢20.9歳)が、共有経験尺度改訂版とJungの心理学的タイプ測定尺度に回答した。その結果、外向感情タイプは共有経験を高く示したのに対し、共有不全経験を低く示した。一方、内向感情タイプは共有経験を高く示したものの、共有不全経験をそれほど低く示さなかった。こうした結果から、感情タイプであれば共感性が高いという仮説は必ずしも支持されたとはいえず、外向感情タイプにおける共感は、むしろ同情に近いことが示唆された。
- 上越教育大学の論文
- 2010-02-28
著者
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