母親による胎教の動機づけとしての絵本の読み聞かせにおける育児不安への影響
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概要
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目的:絵本の読み聞かせという胎教の動機づけによる母親の胎教認識や児に対する愛着,育児不安への絵本の読み聞かせの影響を確認する。方法:対象者をランダムに胎教の動機づけに関する文書と絵本を配布する「出産前配布群」(n=25),「出産後配布群」(n=18)に分類し妊娠36週,産後3週間,産後5ヵ月,産後10ヵ月に自己記入式質問紙調査(郵送法)を行いエジンバラ産後うつ病調査票(EPDSと記す),自己肯定感尺度,読み聞かせの認識度から母親の胎教認識,児に対する愛着,育児不安による心理的傾向を比較した。結果:「出産前配布群」の愛着形成度は「出産後配布群」よりも高値で経時的上昇を示した(P<0.01,P<0.05)。胎教価値の認識は経産婦より初産婦に有意差を認めた(P<0.01,P<0.05)。育児不安があると自覚している初産婦のEPDSは「出産前配布群」が「出産後配布群」より低下し(P<0.01),自己肯定感が上昇した(P<0.01)。結論:母親による胎教の動機づけとしての絵本の読み聞かせは,児に対する愛着や胎教認識,育児不安があると自覚している初産婦の母子相互作用に影響を与える育児行動となり得る。
著者
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