単一モード光ファイバにおけるファイバヒューズの熱伝導モデルの検討(光ファイバ)
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概要
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単一モード光ファイバにおけるファイバフューズ伝搬の様子を可視化するために,ファイバ内での非定常な熱伝導状態を数値計算により調べた.計算に際しては,高温で石英ガラスが熱分解してSiO_x(x=0.9〜1)が発生し,このSiO_x生成により,コア部の光吸収係数が増加するというモデルを想定した.その結果,2923Kに加熱されたSMF-28のコア部に,2Wのレーザ光(波長1.064μm)を入射すると,2ms経過後には,コア部の加熱領域の光源に近い部所でピーク温度が約3.8万Kの熱衝撃波が発生し,この熱衝撃波はその後,約0.56m/sの速度で光源に向かって進行した.このファイバヒューズの伝搬速度は実験値と一致した.また,コア部の放射領域の平均温度は,ファイバヒューズ発生より3ms後には6000Kを下回るようになり,5ms以降は約4500Kに漸近していった.この温度は実験により見積もられた値(約6000K)に近いことが分かった.
- 2011-08-01
著者
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