ナメコの栽培工程における光照射が子実体生産におよぼす影響
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概要
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ナメコのビン栽培において,各栽培工程に対する光処理が子実体生産に及ぼす効果を調べた.(1)菌糸の栄養生長(培養工程)に対する光照射の効果は全暗黒区の栽培より低照度の光照射下で栽培したビンで子実体収量が多少増大した.しかし,低照度下で培養した栽培ビンには培養期間中に原基形成が観察されるものが多くあった.(2)芽出し工程を暗黒下で管理した栽培ビンでは,発芽が悪く,傘形成が遅延し,子実体の以後の発育も大きく遅延した.本工程における茎数増加に寄与する最適照度は2lux程度で,高照度は発芽を抑制する傾向を示した.本工程の光処理で最大収量が得られる照度は約10luxと推測された.(3)生育工程における光処理で最大収量が得られる最適照度は30lux前後と推測された.傘および茎の発育に対する最適照度は,いずれも10luxであった.子実体の着色は,試験照度範囲では上限の200luxまで照度に比例して濃くなった.
- 1996-04-30
著者
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