マルチホップ伝送のためのRC-LDPC符号を用いたHybrid-ARQ方式の性能改善に関する一検討(無線マルチホップネットワーク特集セッション,モバイル,アドホック,ユビキタス,無線,セキュリティ,マルチアクセス,アクセスネットワーク・UserNetworkInterface,Homeネットワーク,一般)

概要

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本研究では,中継方式としてDetect-and-Forward(DetF)方式を用いたマルチホップ伝送における自動再送制御方式のスループット特性の改善を目的とする.DetF方式は,中継端末が信号を中継する際に,信号を硬判定して次の端末に送信する方式である.そのため,DetF方式は,高効率の増幅器を利用でき,中継端末に大きな負荷をかけない.しかし,この方式では,信号が中継されるたびに受信信号の軟値情報を捨てることになるため,通信性能が劣化してしまう.筆者らはそのような伝送路において,再送制御の特性を改善する,LDPC符号のsum-product復号に基づいたビット単位合成法を提案し,この手法によって,誤り確率が高い環境においてスループット特性の改善が得られることを示した.しかし,通信路環境の良い場合においてLDPC符号に伴う特性の劣化が生ずるため,その対応が必要となる.本研究では,環境に応じて適応的に符号化率を変更できるRC-LDPC符号を利用することでこの問題の解決を図る.
社団法人電子情報通信学会の論文
2010-12-09