特定健診対象者への教育的運動指導による予防効果の検証(平成21年度研究助成報告書)
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概要
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本研究の目的は特定健康診査対象者への教育的運動指導が与える生活習慣病や運動器疾患等に対する包括的な予防効果の検証を行い,効果的な運動指導の方法を検討することとした。対象は特定健診対象者75名で対照群と介入群に分け,介入群には2週間に1回を6ヵ月間の計12回の教育的運動指導を行った。評価項目は身体組成,血管機能,運動機能,健康関連Quality of Life(QOL),運動習慣および健康阻害要因(運動器疾患等)とした。結果として,介入群では腹囲は改善し,その他の項目では維持されていた。また,QOLと運動頻度においても介入群のみ改善がみられた。一方で対照群においては身体組成,運動機能で悪化傾向がみられた。健康阻害要因については両群とも変化は認められなかったが,全体で約10〜40%程度も存在した。これらの結果から,理学療法士による教育的運動指導が身体組成・QOL・運動頻度を改善させる可能性が示唆された。また,理学療法士の専門性を活かし,健康阻害要因を考慮した運動指導が実施されるべきである。今後は効果的な運動指導についてさらに詳細な検討が必要である。
- 2011-04-20
著者
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瓜谷 大輔
畿央大学 健康科学部理学療法学科
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松本 大輔
畿央大学 健康科学部理学療法学科
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瓜谷 大輔
畿央大学健康科学部理学療法学科
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松本 大輔
畿央大学健康科学部
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松本 大輔
畿央大学健康科学部理学療法学科:名古屋大学大学院医学系研究科健康スポーツ医学分野
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神崎 かおり
大阪市立総合医療センターリハビリテーション科
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