議会主義への失望から職能代表制への希望へ : 章士〓の『聯業救国論』(1921年)
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概要
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中華民国前期を代表する政論家の1人である章士〓が,1920年代初頭に議会制度賛同論者から否定論者へと立場を変えたことはよく知られている。但しこの転換に際し執筆された英文著作『聯業救国論』についてはほとんど分析がなされておらず,明らかになっていない点も多い。本稿は同書の分析を通じ,この転換の背景にイギリスの議論状況に対する周到な配慮があったこと,にもかかわらず同書には厳しい評価も下されたことをG.D.H.コールやグレアム・ウォーラス,橘樸らの議論に触れつつ解明する。
- 2011-04-25