幼年時代の記憶と集合的記憶(1)
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概要
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要旨 ヴァルター・ベンヤミンは、幼年時代にこだわり、幼年時代の記憶に特別な意味を与えている。本研究は、ベンヤミンの思索を手がかりに「幼年時代の記憶は集合的記憶とどのように関わるのか」を問う。テクストとして、『ベルリン年代記』、『1900年頃のベルリンの幼年時代』、『パサージュ論』を主に扱う。本研究は、2部構成であり、本論文はその前半部をなす。まず最初に、ベンヤミンにおける子どもの特権性を明らかにする。次に、神話的世界に生きる幼年時代からの断絶について考察し、同時に、一度断絶した幼年時代を想起する技法について論ずる。さらに、幼年時代の記憶の場としてのHofの役割を明らかにする。その後、幼年時代の記憶と集合的記憶のつながりを素描し、最後に、幼年時代の記憶と集合的記憶の交差を探究する上で、『ドイツの人びと』がもつ意味を示す。
- 2011-01-08
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