未成年者を対象とした看護研究におけるプライバシー保護の現状と課題 : 日本小児看護学会誌に焦点をあてて
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概要
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本研究は、未成年者を対象とした看護の研究論文におけるプライバシー保護の現状と課題を明らかにするために行った。日本小児看護学会誌15(1)-18(3)の中から、未成年者を研究対象とした論文を抽出し、個人の特定を防止する倫理的配慮、個人情報の漏洩を防止する倫理的配慮、倫理委員会による事前のチェック、未成年者の特徴として保護者に対するプライバシー保護についてどのように記載されているかを調査した。その結果、調査対象とした全ての論文は匿名化を用いて個人を特定できないようにしていたが、低年齢の未成年者を対象としている論文は、個人の特定に繋がりやすいデータを収集する一方で、漏洩防止方法などについて記載されていない場合もあった。また、保護者に対する未成年者のプライバシー保護について記載している論文は多くはなかった。どのように論文に記載していくかは、今後も重要な課題として残されていると考えられる。