未成年を対象に半構成的面接法を用いた質的な看護研究における倫理的配慮の現状と課題
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概要
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本研究は、医療を受ける未成年者を対象に半構成的面接法を用いた質的な看護の研究論文において、未成年者の同意に関連した倫理的配慮がどのように記載されているのか、現状と課題を明らかにするために行った。医学中央雑誌Web版によって、半構成的面接法を用いた質的な看護研究の中で、未成年者を対象に含む研究論文を検索し、未成年者の同意、未成年者へ説明した内容、保護者の同意、第三者によるチェック、辞退者、について記載内容を調査した。その結果、全ての論文に未成年者本人の同意を得て行ったという記載はあったが、未成年者に説明した内容や保護者の同意を得たことについて記載していない論文もあった。第三者によるチェックを受けたことを記載した論文は半数に留まっており、ほとんどの論文は辞退者について記載していなかった。未成年者の同意を得て研究を行うという認識は、研究者間に定着している現状にあったが、その同意に関連した倫理的配慮の記載のあり方には課題が残されていることが示唆された。
- 2009-11-20