都市づくりにおけるソフト・デザインの展開
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概要
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わが国戦後の社会動向のなかで,特に昭和40年代の高度経済成長期,昭和50年代,物質文明志向から精神文化志向への変化しつつ現在に至る30年間を人々の価値や生活の変化期とみた。本研究では,都市づくり分野においてこれまで多くの実績をあげてきたデザイン企業の活動に着目した。すでに公表されている文献にもとづきデザイン活動を分野と内容の二視点から概観し今後予定している一連の研究の基本フレームを検討した。活動対象を経年的にみると,従来専門家・技術者集団らが主導的役割をはたしてきたこの分野において,デザイン企業が異分野から参入してきた経緯を統計的にあきらかにした。ついで,一企業に着目しその活動内容をみた。そこには,デザインの具現化方法においてそれまでのハート志向の方法とは異なり,デザインを継続的に運営しつつ都市づくりに関与してきた新たなソフト・デザイン活動の発生が特徴的である。都市づくり方法の変化は,戦後変化期の動向を敷衍しつつ新たなデザイン方法の形成をあらわしている。
- 日本デザイン学会の論文
- 1995-11-30
著者
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