箱階段の形態と構成 : 箱階段のデザイン研究(2)
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概要
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本稿は,伝統的町家で発展した箱階段を取り上げ,その形態と構成の型を類別的に考察したものである。その結果,箱階段デザインの多様性は,次の特性を表す型に類別できることを明らかにした。(1)箱階段の寸法は,町家建築の柱と梁の軸組寸法に規制されている。奥行きは半間以内で,間口は1間型と1.5間型に類別できる。また箱階段勾配は,45度を越える。(2)階段の形式は,直階段型と回り階段型に類別できる。(3)箱階段の形態は,後置き型と造り付け型に類別できる。また,後置き型は一体で作られる単体型と,ユニットに分けて作られる分割型に類別できる。(4)手摺りは,階段機能を補助するために一体的に工作される型と,構造的に分離じて工作される型に類別される。(5)収納は,全て引出しで構成される型と,舞良戸や板戸を建て込んだ戸棚と引き出しで構成される型に類別できる。
- 日本デザイン学会の論文
- 1992-02-01
著者
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