数値予報資料から求めた竜巻に関連する大気環境指数の統計的検証
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概要
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竜巻の発生などに関連する大気環境指数を気象庁メソ客観解析資料の格子点値から求め,2006年から2009年の3年間に日本国内で発生した竜巻141の事例を対象に,地域別・総観場別に分類して非発生事例との比較を行った.また,発生事例について,竜巻の種類及びFスケールとの関係も調べた.その結果,大気の安定度と風のシアーとの合成指数に,発生事例と非発生事例それぞれにおける統計分布の差異が比較的明瞭にみられた.しかし,捕捉率を75%とするしきい値を用いた竜巻の発生の有無や強さの予測において,現業で一般的に用いられてきたEnergy-Helicity Indexなどの合成指数は,空振り率が高いという問題があった.一方,地表風速と渦管の引き延ばしを考慮した合成指数は,Fスケールとの相関が比較的高いことが分かった.また,本研究では,下層の渦度と収束を考慮したVortex Convergence Indexを提案した.この指数の水平分布における極大域は,他の指数に比べて竜巻の発生地点と良く一致する場合があることが確認された.
- 2011-01-31
著者
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