B10.Aマウスを用いた小麦依存性運動誘発アナフィラキシーモデル系の作製
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
小麦依存性運動誘発アナフィラキシー(WDEIA, Wheat-Dependent Exercise-Induced Anaphylaxis)は,小麦製品を摂取したのみでは症状がみられず,運動が加わった場合に限り誘発される食物アレルギーの特殊病型である.本研究ではB10.Aマウスを用いたWDEIAモデル系の作製を試みた.B10.Aマウスを3群に分け,マウスの腹腔内にグリアジン画分を含むアルミニウムアジュバントを7日毎に4回,5回,6回免疫し,感作マウスを作製した.感作成立の判定は,血清中グリアジン特異IgE値を指標とし,ELISA法により求めた.感作マウスにグリアジン画分(0.1g/匹)を経口投与後,30分間のトレッドミル運動(傾斜20%,速度15m/分)を負荷し,その後,直腸温と自発運動量をアナフィラキシーの指標として測定した.グリアジン特異IgE値は,5回以上の免疫群で有意な上昇が観察された.体温と自発運動量は,6回免疫群で有意な低下が観察された.以上の結果から,WDEIAモデル系は6回以上の免疫を行うことが必要であると考えられた.
著者
-
長野 隆男
川崎医療福祉大学 医療技術学部 臨床栄養学科
-
長野 隆男
川崎医療福祉大学医療技術学部臨床栄養学科
-
山田 作夫
川崎医療福祉大学医療技術学部臨床栄養学科・川崎医科大学微生物学教室
-
田中 守
川崎医療福祉大学大学院医療技術学研究科健康科学専攻
-
田中 守
川崎医療福祉大学医療技術学研究科健康科学専攻
関連論文
- 植物タンパク質
- 豆腐と塩類
- B10.Aマウスを用いた小麦依存性運動誘発アナフィラキシーモデル系の作製
- グリアジンの経口投与量が小麦依存性運動誘発アナフィラキシーに与える影響
- デンプンの消化性に与えるグアーガムの影響
- L-カルニチンの脂肪酸に対する心筋ミトコンドリア保護作用