認識論としての生命系の物理学入門 : Subtle is the God
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概要
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我々の自然認識とは何だろか?17世紀ヨーロッパにおけるニュートンの重力の発見からはじまる古典物理学の方法を我々は生き物の観察に応用できるのか?熱力学の視点に立つと生き物の生命活動はエントロピーを廃棄することで表現できます。しかし、癌細胞自身はエントロピーを廃棄しますが、癌細胞は生命系を構成しません。ここでは細胞の集団としての生体個体の存続や生体の集合体のように多数の要素が相互に作用しあう(つまり要素が独立していない)集団のマクロ(巨視的)状態を生命系とみなして、古典物理学の方法の復権を試みました。現象論的な記述にとどまらず、現象を出現させる対象の実体論的な数理模型に到達した古典物理学の発展過程と同じように、観測する対象を構成する多数の下部要素同士が相互に作用し合う現象論的な様相の記述に加えて、観測対象を実体論的に表現する数理模型を獲得することにより、われわれは現象を知る段階から実体としての対象を認識する段階に到達するように見えます。
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