四万十累層群堆積岩の可溶性および不溶性有機物について
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概要
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日南層群を除く各地域の四万十累層群の堆積岩中のビチューメンの抽出量,炭化水素量,Ch/Cn比およびケロゲンの水素%,原子H/C比のいづれも新第三系の堆積岩のそれぞれの値よりも低く,ケロゲンにはグラファイト化が認められることから,これらの堆積岩の有機物は熱変成を受けている。宮崎県下のものはケロゲンの水素%および原子H/C比が他の三地域のものに比べて特に低く,変成岩とグラファイトの結晶度合から250〜350℃,他地域のものでは200℃以上の熱変成を受けていると思われる。ビチューメンとケロゲンの分析結果から,日南層群を除く,四万十累層群堆積岩中の有機物はガスを生成しても石油を生成する条件を備えていないと考える。
- 日本有機地球化学会の論文
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