小学校家庭科を核とした総合的な学習における異文化理解を育てる授業開発(第2報) : 授業の分析と評価
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概要
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小学校家庭科の衣服領域を核とした総合的学習において,衣服から世界を見つめていこうとする意欲や実践力を育て,児童の衣服に関する興味・関心を高めることを目的とし,授業開発を行った。前報では,授業の全体構造と学習プロセスについて報告した。本報では,授業を児童がどう受けとめたかに視点をあて,授業前後の児童の記述やアンケートをもとに,授業の分析と評価について報告する。結果は,1.児童の95%が,学習が楽しかったと回答した。2.第1段階の課題をもつ導入の授業では,60%の児童が課題を持ったと答えた。3.児童が熱心に取り組めたのは,第2段階の「1枚の布から衣服を作ろう」であった。4.授業後,服と世界のつながりや外国のことに興味・関心を持った児童が増えた。服に対する意識も変化した。5.総合的な学習を行う時,1つの課題からたくさんの課題が派生していくことや目的とすること以外の成果を得ることができることがわかった。以上から,本授業の題材と学習内容,方法は児童に肯定的に受けとめられ,学習目標に対する一定程度の効果が確認された。
- 日本教科教育学会の論文
- 2001-06-30
著者
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