母親の虐待行動とリスクファクターの検討 : 首都圏在住で幼児をもつ母親への児童虐待調査から
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
首都圏在住で満6歳以下の幼児をもつ母親1,538人を対象に,自記式アンケート調査を行った。調査内容は母親による子どもへの不適切な育児行為とその頻度,家族環境(FES),産後抑うつ(EPDS),解離傾向,母性意識,母親が認知しているサポートなど多面的な質問を行い,虐待行動のリスクファクターを検討した。虐待行動と諸項目を重回帰分析で解析したところ,子どもの数(育児負担)・解離傾向・気の合わない子どもがいる(子どもに対する不適切な認知)・葛藤性(家族内の暴力傾向)・母性意識否定感(母親の低い自己評価)などが虐待行動の要因として選択された。これらのリスクファクターの査定は,援助者が虐待ハイリスク家族や子どもを発見するのを容易にし,虐待の防止と適切な治療的介入を促進する可能性を有している。
- 2003-03-31
著者
関連論文
- 児童自立支援施設入所者における覚醒剤乱用の特徴
- 母親の虐待行動とリスクファクターの検討 : 首都圏在住で幼児をもつ母親への児童虐待調査から
- 精神障害者の生活適応とソーシャルサポート : 単身生活者の場合