コミュニティソーシャルワークの展開に関する一考察
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概要
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今日の地域福祉実践では,個々人の地域自立生活支援のために包括的・統合的な視点を有した方法の構築とそれが実現可能となる制度的・組織的な整備が課題となる。近年ではコミュニティソーシャルワークへの関心が高まっており,理論的・実践的検討が進められている。しかし,その取り組みは途についたばかりであり具体的な共通認識が明確であるとは言いがたい。そのため,研究および実践を積み重ねて,コミュニティソーシャルワークを日本で展開する際の基本的な要件を明確化することが求められる。本稿では,英国と日本の文献レビューをもとに,(1)組織体制の整備,(2)権限の保障,(3)ケアマネジメントシステムの構築,(4)方法の体系化と人材養成,という4つの基本的要件を整理した。今後の課題として,事例検討や実践者へのヒアリング等をとおした実証的な考察を行う必要がある。
- 一般社団法人日本社会福祉学会の論文
- 2002-08-31