心身障害児者の親の子どもの自立をめぐるストレスと対応資源に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本調査は,心身障害児者の親が子どもの自立をめぐって経験するストレスと,その対応資源を実証的に把握することを目的としている。調査の方法として,香川県および京都府下の心身障害児者関係施設・団体等を無作為抽出し,回答が得られた23施設・団体を利用する在宅の心身障害児者の親を対象とし,自己報告式の調査票に基づく実態調査を行った(有効回答数736名)。分析結果から,親は子どもの自立をめぐって総じて高い不安を経験しており,ストレス対応資源が不足している傾向が明らかになった。また,親のストレスに最も影響を与えていた要因は子どもの障害の程度であり,現状において家族内外の資源は相対的にストレス軽減効果をもたらしていない可能性が示唆された。さらに,子どもが幼い時期から,親は将来の自立について不安を抱いている傾向も確認されたことから,早期かつ継続的な親支援が必要であり,そのための社会資源を整備していくことが急務であるという結論に達した。
- 一般社団法人日本社会福祉学会の論文
- 2002-03-31
著者
関連論文
- 多問題家族へのアプローチ : 家族とコミュニティ資源との関係から
- 心身障害児者の親の子どもの自立をめぐるストレスと対応資源に関する研究
- 心身障害児者の家族に対する家族生活教育(FLE)の実践とその評価 : 本格的な実施に向けたプログラム開発の前段階として