集中管理における属性情報委譲に関する一考察

概要

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近年,OpenID などによるシングルサインオン技術に利用が普及し始めている.シングルサインオン技術により,1 つの ID で複数のサービスを利用することができる.また,ID を管理している主体に名前やメールアドレスなどの属性情報を登録しておくことで,あるサービスを利用する際に必要なアカウント作成や情報の登録に際して,属性情報を交換することで,利用者の負担を軽減することができる.このように,ID を管理している主体が属性情報を集中管理することで,属性情報の活発で簡便な利活用が可能になるが,信頼できる属性情報の集約には問題がある.一般に,信頼できる属性情報は信頼できる第三者機関によって証明されているか,またはその属性情報を付与された当人が証明できなくてはならない.そのため,ID を管理している主体が様々な属性情報を全て証明することは困難であり,属性認証局等の異なる機関によって証明された属性情報を委譲されて管理する必要がある.本稿では,属性情報を集中管理する際における,委譲に関して考察を行い,現在利用可能な技術によって,その利用可能性を検討する.
2010-03-10