柳井湾におけるアマモの生長様式とアマモ場造成試験(シンポジウム:藻場造成)
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概要
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瀬戸内海に位置する柳井湾において,アマモ場の環境,アマモの生態についての調査およびアマモ場造成試験を実施した.アマモ密生域の底質は細砂を中心とする分級度の高い粒度組成であり,アマモが分布しない場所の底質はシルト・粘土質が主体であった.アマモの現存量は夏に最大(182g乾重/m^2),冬に最小(76g乾重/m^2)と季節的に変化した.アマモは11月から2月にかけて発芽し,1月から7月に生長する.生長の盛期は5月であり,この時期に栄養株は活発に分枝し,生殖株は種子を形成する.種子は6月から7月にかけて海底に放出され,発芽期まで休眠する.生長が活発な時期の純生産量は約10.5g乾重/m^2・日,炭素固定量は約4.0gC/m^2・日と推定された.造成手法としては栄養株移植,播種が有効であった.造成のための環境条件としては底質が中・細砂質で光量が充分に確保されることが重要であり,特に光量は繁茂期に3E/m^2・日以上,衰退期に1.5E/m^2・日以上が望ましいと推察された.
- 日本海洋学会の論文
- 1990-02-28
著者
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