温度選択蓄熱槽に関する研究 : 第3報-単一槽内での複数温度レベルの同時蓄熱

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概要

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前報までで提案した温度選択蓄熱槽は,供給熱媒を他の温度層と混合させることなく,等しい温度層に供給することが可能である.しかし,本槽内で最高温度と最低温度の間の温度層のみを取り出すことは不可能であり,真の意味での温度選択蓄熱槽にはならない.本報告では,本槽内の中間温度層の取り出しを無制御で行うため,形状記憶合金ばねによって駆動されるダンパを有する取出し副槽を提案した.そして,本槽内に四つの温度層を形成させ,最高と最低温度の水を供給し,中間の2層をそれぞれ他の温度層と混合させることなく別々に取り出すことが可能であることを示した.また,取出し副槽の設計に必要な,一つのダンパから取り出せる限界流量の測定を行い,計算値と実験値がよく一致する限界取出しモデルを提案した.さらに,このモデルを用いた取出し副槽の設計指針を示した.
社団法人空気調和・衛生工学会の論文
1995-10-25

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