CQ2010-20 広域ネットワークの遅延分布モニタリング分析(一般,映像配信・コミュニケーションを支える品質技術,一般)

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概要

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ネットワーク品質計測の中でも,パケット転送遅延・遅延ゆらぎといった転送時間に関する品質指標については,従来は試験パケットを用いるアクティブ計測が中心であった.アクティブ計測の手法は,正確性は確保できるが,計測負荷・運用コスト等の観点から,大規模運用には必ずしも適さない方式である.本稿では,TCP接続応答に着目することで,1点パッシブモニタリングによる往復転送遅延計測の可能性に着目する.TCP接続応答は通常即時に応答が返る通信パターンであり,かつインターネット等のIP通信網では常時幅広く観測されるパターンでもあるため,低コストでの遅延計測を可能にすることができる.そこでTCP応答を用いた遅延応答計測の妥当性について,実験環境における複数のOSを用いた定量的評価を実施し,計測値の安定性を評価し,有効性を確認した.また,実網を利用した計測例を分析し,誤差要因や,RTTの基本的な分布特性についても併せて紹介する.
2010-07-01

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