キャリアと生活の設計教育の意義(第1報) : 解釈学に基づく解釈的調査の構築とその信頼性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は,カナダ,アルバータ州の高等学校教育で必修科目のキャリアと生活経営(カーム)におけるキャリアと生活の設計教育の意義を見出すことにある。第1報の目的は2つあり,1つは,この研究が解釈学に基づく解釈的調査により構築された理由と,解釈的調査のスパイラルモデルにより実践された過程を示すことである。2つ目は,この研究の信頼性を,確実性,転用性,信用性,確証性の視点から検証することである。まず,この研究が,多くの研究者により理解または解釈と同一視される解釈学を,研究全体を導く研究方法論として用いたことを示した。これを実践した理由としては,この研究の目的がキャリアと生活の設計教育の意義の理解にあったためである。研究の過程では,エリス(1998)が提供した「解明スパイラルとしての解釈的調査」に従い,前進の弧と後進の弧がつくる輪の原理を用い,データ収集をし,その解釈を行うということを繰り返した。また,確実性は,研究方法,研究者,理論,データを複数組み合わせることにより,転用性は,研究参加者の決定やかれらの特性,データ収集方法とその分析方法を明示することにより,信用性と確実性は,メンバーチェッキングとこの研究の直接的実践者ではない他の研究者に分析を確認してもらうことにより確保した。
- 2007-01-01
著者
関連論文
- 企画(3) テーブルディスカッション(日本家庭科教育学会第51回大会報告 2008)
- 自己と社会をみつめる「総合的な学習の時間」の実践と課題
- RT6 社会保険ゲームを用いた授業(家庭科の授業分析と実践研究の検討,ラウンドテーブル)
- キャリアと生活の設計教育の意義(第2報) : 生徒と教師の視点から
- キャリアと生活の設計教育の意義(第1報) : 解釈学に基づく解釈的調査の構築とその信頼性
- 高校生の靴と足の健康に関する実態と授業による意識変化
- 高等教育におけるコミュニケーションツール活用の試み
- 家庭科授業研究におけるアクションリサーチの妥当性
- 日本の家庭科教育が抱える矛盾とその解決のための一事例研究
- キャリアと生活設計教育の概念
- 家庭科の授業分析と実践研究の検討
- ネットショッピングを題材にしたアニメーション教材の開発とその活用授業の研究
- 3. ポスト・プレコングレス : 変革の時代における家庭科教育のパラダイム転換と教育戦略(第20回国際家政学会(IFHE)大会記録(2))