日本語教師養成講座の充実を求めて : 民間教師養成講座用の自己評価表試案
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概要
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本稿では第二言語としての日本語教育における教師養成講座のあり方を取りあげる。前半では1960年代以降、社会の動きによって引き起こされた、日本語教育における2回のパラダイムシフトの流れを追う。「言語構造の理解と定着重視」から「コミュニケーション能力重視」、そして「社会的成員としての学習者重視」が加わるプロセスを指す。同時に、「社会変化→日本語教育の変化→日本語教師養成の変化」といったサイクルの中での日本語教師養成のパラダイムシフトも追った。1985年の「日本語教育の専門家として必要とされる知識・能力」の範囲の発表と、2000年の「日本語教員養成において必要とされる教育内容」に代表される流れの上で、日本語教師養成が現在どのような課題を抱えているかを見た。後半では養成講座の自己評価表を提案する。第3のパラダイムシフトを目前とする時点において、時代が求める、より自己成長型の講座実現に向けてのひとつの提案である。自己評価表を説明するにあたっては、インターネット上に高頻度で出てくる民間日本語教師養成講座から、本格的であるとする10の講座のHPを取りあげた。そこに広報されている内容の一部を資料としつつ、5つの視点、11の項目を解説した。
著者
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