スギカミキリの生態と防除に関する研究の現状
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概要
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スギカミキリは健全なスギ生立木に寄生して、大きな食害痕を残して材質と材価を低下させ、枯死させることもあるスギ人工林の最も重要な害虫のひとつである。スギ生立木におけるスギカミキリの主要な死亡要因はスギが分泌する樹脂と寄生バチなどの天敵である。多くのスギ林でスギカミキリの生息は5〜10年生時に始まり、10〜20年生時に個体数のピークを迎えて、その後減少してゆく。標高の低い土地の林ほど、また肥大成長量の大きな林はビスギカミキリ被害が激しい。スギカミキリ抵抗性育種事業により抵抗性木が選抜されており、その種苗の供給が待たれている。さまざまな防除手段が試行されているが、実用的な防除法は確立されていない。スギカミキリ防除法の確立のために取り組むべき研究方向についても考察した。
- 樹木医学会の論文
- 2000-09-30
著者
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