モンゴル高原のゲルキャンプ開発による草原景観破壊の動向と景観保全に向けた提案
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概要
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モンゴル高原のモンゴル国、中国内モンゴルでは、近年急速に草原観光開発が進み、遊牧民の伝統的な組立移動式テント住宅「ゲル」を用いた宿泊施設"ゲルキャンプ" が急増している。草原地域において観光は新たな有望産業として位置づけられ、その発展において一定の開発は不可欠である。しかし、草原観光開発が、最大の観光資源である「大草原の景観」を破壊するケースが急増している。 筆者らは、モンゴル国の土地法に関する長年の研究を背景に、モンゴル高原における観光開発による景観破壊の動向と、その対策としての法制度整備について研究を行っている。 本稿では、モンゴル国のゲルキャンプ開発による草原景観破壊の経年変化を定点写真で考察し、中国内モンゴルのゲルキャンプ開発と草原景観の現状を事例分析した。そして、草原景観に調和するゲルキャンプ開発の考え方として、優良景観ポイントと景観保全地域の設定・重点保護、開発施設数と施設規模の総量管理による過剰開発抑制、施設立地・施設配置の適正化、ゲルのデザイン管理・指導、共同施設及び付帯機能のデザイン管理・指導、施設基盤整備の適正化、案内看板設置の適正化、閉鎖後の施設撤去義務化を提示した。また、草原景観とゲルキャンプ開発の調和に向けて、モンゴル高原エコ・ツーリズムキャンペーンと草原景観を保全する禁忌のアピール、ゲルキャンプ開発基準設定と罰則を含む法的規制・監視、草原景観保全協力金の徴収と観光施設データベース構築を提案した。
著者
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